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  • 執筆者の写真kanon

バブルリング制作記

こんにちはkanonです。今回は暑中お見舞いがしたい!と思い、暑中お見舞いに使うイラストを描きました。



アイデア出し

まずはどんな作品を描きたいかのアイデア出しをします。実はこのアイデア出しは6月の上旬から、他の制作の傍やっていました。


暑中お見舞いなので夏らしく爽やかなイラストを描きたいと、実際に販売されている暑中お見舞い用のグリーティングカードを見に行ったりしてアイデアを集めたりもしましたが、じゃあいざこれを描くかと言ったら、途中で飽きそうだな〜とか感じてしまったり…。


アイデア出しはかなり難航しました。しかし、6月中旬の展覧会も、コンテスト作品もひと段落し、アイデア出てないけど、そろそろ書かなければと息巻きはじめた頃、偶然自分の写真フォルダに「ベタ」という魚の写真が入っていたのを見つけました。


とても綺麗な写真で、「そういえば昔ベタの絵が描きたくて資料集めていたんだな〜」と、思い出しました。


いつか機会があったら描きたかったベタ。


だとしたらいまがそのチャンスなのではないかと閃き、ベタをテーマにした作品を描くことにしました。

文字を入れることを想定したレイアウト

暑中お見舞いとして使う今作は、文字を入れて使うことも想定して、構図を作ります。


だいたいどういう風に文字を入れるか実際に画面に入れてみて、構図を決めます。


ベタも人物も(バブルリングをはいているので、製作中はイルカちゃんと呼んでいました)ぷかぷか浮いているので構図の設定がしやすいです。顔や重要な描き込みが多くなるであろう部分に文字が被らないようにします。


ぱっと見でわかりやすい構図

普段は背景を描き込むような絵を描いているのですが、今回はぱっと見でもイメージに残りやすいようにモチーフは普段の作品よりも少なめにします。


販売されているポストカードを観察してみると、モチーフの少ないイラストを使用したものが多いです。もちろんものによっては描かれているモチーフの多いイラストを使用したものもありますが、大抵のポストカードはモチーフが少ないイラストのものです。


モチーフが少ないどころか、ちょっとした線画だけのイラスト、数字がどでかくプリントされただけのもの(もちろんどちらもデザイン性はいいものです)などとてもシンプルなものもあります。


ポストカードは小さいので、ぱっと見でわかるイラストの方が絵になるし、好まれるためシンプルな絵柄を多用するのではないかと考えています。実際に使う際に文字とかが書き込めるスペースが取れるイラストだとありがたいので、今回はそういう構図を作っていきます。


メモにもあるように、ふわふわしている中にも明るい上部に向かう流れがほしいので、上部は明るく、描き込みは丁寧に、少ないモチーフに絞って描く感じ。反対に下部は背景色を入れたり画面を埋め尽くすようにモチーフを置いたりと余白を少なく、暗めに描いていきます。


この時点ではラフ線が残っててかなりごちゃごちゃしていますが、余白でモチーフ、ラフ線を削って行くようなイメージで描き進め、絵を綺麗にしていきます。


どうなるか全くイメージがつかない、からの制作

今回の制作を一言でいうと、「終始どうなるか全くイメージがつかない」という感じでした。

アイデア出しから制作の最中、さらには完成させるに当たってもどうなるかイメージがつかず、どういう風に描けばいいのか画面の中でこねくり回し手探りで描いた一枚となりました。


とにかく今回は、こういう絵にしたいというイメージが薄く、難儀しました。イルカちゃんが何を考えているのか、どういう絵にしたいか自分でもよく分からず、ただ完成を目指して描いていたという感じです。


制作中にイルカちゃんがバブルリングを手で囲んで遊んでいるというシーンがだんだん見えてきたので、遊んでいるような表情と仕草を心がけるなど、絵に感情移入ができない分、見せ方などで工夫をしました。


今まで、感情の赴くままに描いて、感情が乗らなければボツにするというスタイルで描いてきたのですが、「完成させる」を目標に淡々と書き進めるという方法を今回初めてできたのはいい経験になったと思います。

前回同様最後まで描き切った状態でphotoshopに移し替えて配色をいじったり、書き込みを足したら・・・・



完成です!キラキラとした光を入れるとより眩しい夏らしくなります。が、海藻の色や陰影の配色を暗く重いものにしてしまったせいもあり、少し色が重くなってしまい、透明感に欠ける印象となってしまいました。


影の色はただ単に暗くすればいいだけでなく、むしろ影の配色こそ気を使うべきであるということを知ったのはこの絵を描き終わった後でした。影の色を遊ぶことでより光を豊かに表現できるのだそうです。


が、これはこれでちょっと古びた図鑑に乗ってそうな雰囲気になって素敵なので好きです。

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