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執筆者の写真kanon

「過去の夢」絵本書き始めます!

こんにちは、kanonです。

この度「絵本」を描きたいな〜と思い立ち、絵本を書き始めることにしました。

ですので、今回はそんな絵本に使うイラストを描いてみました!



絵本書き始めます!

かつて卒業制作の一環として、個人の創作として絵本を書いていたkanonですが、今回はその絵本とも違う絵本を作ろうかなと思い、前前作から絵本に向けたイラストを描いています!

絵本の要になるのは、以前描いてみてとても気に入ったキャラクターである「ことりちゃん」です。

彼女はボサボサの鳥の巣のような癖っ毛に本当に鳥の巣を作られて鳥に住み着かれてしまった女の子です。


COMITIA130の新刊イラスト集制作の最中、イラスト集のテーマである「ART FOR LIFE」 という言葉を作るきっかけになった彼女の存在を意識しながら制作していました。


そこで単純に可愛いのもあるのですが頭に鳥が住み着いていたり、男の子か女の子かよくわからないような個性的な見た目がお話を作るのに合いそうだな〜と思い立ち、ことりちゃんを主人公に絵本を描いて次次回、2020年5月のCOMITIAにて販売しようと決めたのでした。(次回2月のCOMITIAの参加申し込みを出しそびれてそんなことになってしまいました!!)


私の憧れのイラストレーターさんが絵本を制作していたり、色々な方に絵を見せるとよく「絵本向けの絵柄」だと言われているのもあり、以前から絵本という媒体に興味はありました。そのため大学の卒業制作も「絵本」を描きました。



ただ、今までなかなか人に見せようとも、形にしようとも思わなかったのは、私が「お話を作るのが大の苦手」だったからなのです。


コンセプトアートのコンセプトやキャラクターのバックボーンを考えるのは好きです。

だけど、これを一本の「お話」として書くとなるとサッパリお話が思いつかなくなる。

このせいで卒業制作の絵本もなんと提出の2ヶ月前までまともにお話が決まりませんでした。


今回の制作も未だお話の大筋が決まっておらず、とりあえず絵を描いて、それに合わせてお話を書いてみようと、前回の卒業制作の反省を全く生かさない方向で絵本のイラストを描き進めています。


なるべく自分でお話を考えはしていますが、もし本当に何も思いつかなかった場合はSKIMAやココナラ、その他媒体で、お話を考える方を雇って制作しようかと考えています。


が、絵本において自分の伝えたいことをきっちり伝えるためにも自分でお話をなんとかする努力はしていきたいと思います。

過去の夢。このイラストをどう見るか?

さて、件のイラストをもう一度貼って、本筋であるイラストの話に入ろうと思います。


ことりちゃんの他に、このイラストではもう一人、赤のおじさんがいますね。

このイラストはことりちゃんと、赤毛のおじさんがなにやら交渉をするシーンです。



そしてこの、トロフィーだらけの部屋は赤毛のおじさんの部屋になります。

このトロフィーは全て赤毛のおじさんが過去に獲ったもので、つまりおじさんは過去に賞をもらうほどの素晴らしい実績を社会に対してたくさん残して来た人物だと見ていただきたいわけです。


しかし、彼は今薄暗く、雑多に散らかった部屋にいます。外は昼間なのに、飲みかけのお酒もあります。過去の素晴らしい実績の証として得たトロフィーも経年劣化でくすみ、つまりおじさんの社会に対して残してきた実績は全て「過去の夢」となってしまった。ということです。


そんな部屋にことりちゃんが自ら出向き、赤毛のおじさんと交渉をしているわけです。


雑多で不気味な部屋に赴くスリルと好奇心に目をキラキラ輝かせた、純真無垢な印象を受けることりちゃんを赤毛のおじさんはどう見るのか、というのが今回のイラストのテーマです。

この絵のことりちゃんはどんな少女か?

純真無垢なことりちゃんはその見た目の通りの純真無垢な少女。成人し純真無垢なまま親元を離れ自立し、社会にで始め、大人の世界に足を踏み入れた少女です。


社会にで始めの彼女には、大企業で仕事をしていただの、おじさんのように賞をとりまくってきただのという社会的な実績はありません。


さらにことりちゃんの学生時代はいたって普通の生徒、勉強も運動も人並みで他に大した実績を残せたわけでもないので、即戦力になりそうな優秀な人材であるというわけでもないというのが彼女の設定です。



さらにもう一つ、気にして欲しいのが「ことりちゃんの外見」です。


彼女は一見少年のように見える、女の子的な可愛さからは程遠い出で立ちをしていますよね。

つまりことりちゃんには女性として男性や他の女性に見た目や立ち振る舞いで喜びや感動を与えることができる存在でもないというわけです


となると現状ことりちゃんは、社会的な実績も、学生時代に培った才能も、女性的な魅力も、社会的に役に立つものはなにも持たない「持たざる者」だということになります。


ちなみにインスタグラムでこのイラストの英語訳付きで説明文を書いたのですが、この時に書いた英語が、「How do I interact with the weak girl?(この「弱い少女」とどう接するべきか?)」というものでした。


つまり赤毛のおじさんはことりちゃんを弱い少女、社会的に役立つものを一切持たない持たざる弱者として見ているわけです。


生殺与奪権

では、持たざる弱者をどうするか?そのことを考えているおじさんは、腕で肘を抱えてるというには妙なポーズになっています。


おじさんが肘を抱えるのと同時に自分の手のひらを見ています。


なぜ手のひらを見つめるか?


それはおじさんが、「この少女を自分が救い出し社会で生かすべきか、それとも放置して野垂れ死させるべきか」と自分に与えられた「ことりちゃんを社会において生かすか殺すか」という生殺与奪権を自らのうちに感じており、その力を己の手のひらに感じているからなのです。


手は人間にとっては、与えたり奪ったり、というのはざっくりとした言い方ですが、何か行動を起こそうとする時、それらの動きの要となる箇所でもあります。


そのため別に手から特にビームが出るわけではなくても、人間は自分の手を見つめて、自分に与えられた力を感じるのだろうな〜と思ってこういうポーズをとらせてみました。


 

働けない、働かない。世間に申しわけがつかないことをしてしまった、それをしたことがバレてしまったなど社会的な死は、必ずしも実際の死に直結するわけではありませんが、少なくとも、自分をそれまでいた社会で生きづらくしてしまう要因でもあるし、生きづらさに耐えかね、本当に死んでしまう要因にもなり得ると私は考えています。


ことりちゃんも社会的な弱者ではありますが、昼間から薄暗い部屋で酒を飲むこのおじさんも社会から外れた存在といえます。


そのため、ことりちゃんを社会的に生かすか殺すかなんておじさんに決める権利があるかも怪しいところだし、このおじさんはそれに気づいているだろうなとも思うのですが・・・。


やっぱりお話を作るのが苦手なkanonも、まだその辺がはっきりしていない、というのが現状です。


ちゃんとお話を考えつつも絵を描かなきゃ進まない。というのがまた大変なところですが、一度一冊しっかり作ってみたいなと思います!




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