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  • 執筆者の写真kanon

飽食 Gluttony


こんにちはkanonです。今回は久々にオリジナルのイラストを紹介します!


飽食-Gluttony-

最近お昼は自炊することが多いので、なにかと料理本を読む機会があるのですが、そこで美食家だとされるルイ16世の食への執念を感じさせる逸話を読んで、とにかくたくさんの食べ物に囲まれた王族みたいな、ちょっとわがままそうな子が描きたいと思い、食べ物を一つ一つ、ちまちまラフを描きはじめたのが始まりでした。


イラストのタイトル、最初は「飽食」と日本語だったのですが、英訳の「Gluttony 」という言葉の方がカッコよかったのでこのタイトルにしています。


文字通りテーブルの上に食べ物(のようなもの)がずらりと並んでいますが、実際描いている最中は指にも齧り付きたいほどの空腹で描いていました。そのため、テーブルの食材はちょっと生々しいというかグロテスクなものです。


最近ダイエットなどで、何かと食事制限をしているため、逆に食への執念を拗らせてしまっているのが絵に出ています笑。


強い赤を多用し、今にも血が吹き出しそうな新鮮さ生々しさを、さらに彩度の低い青緑でじっとりとした不気味な空気感を表現することを目指しました。


が、「食べたい!」という欲望のまま描いていたのもあり、光源だの光の表現だのをかなりおろそかにしてしまったのか、画面全体がかなりギラギラとしてしまい、見づらい絵になってしまいました。


飽食-Gluttony-というタイトルから考えると、ギラギラしてて画面がうるさくても納得できるような気がしてくるのですが、そうにしても光源を整えることは空気感に説得力を持たせることにも繋がるので、次回からは意識して描いていかなきゃならないですね。今回は全体的にあまり冷静に描いていた感じじゃなかったです。



自分の好きなものが分かった!…気がする制作

ダイエットや食事制限でお腹を空かした状態で描いたから、とにかく生々しい新鮮な食材にかぶりつきたいという欲求があったのもその一因ですが、この制作は個人的に「好きなものが描けた気がする制作」だったからなんです。


以前から私は度々自分の好きなものがわからないということをブログに書いています。好きなものに対して、「好き」とは一応感じるのですが、どれも「大好き」ではないのです。


大好きがないというのは、自分の中に本当に表現したいことがないということ、大好きという一本軸がないから、どこか統一感のないイラスト、作風になったり、絵そのものの魅力のなさにも直結してくるのでは?と、大好きなものがない私は悩んでいたのですが…


今回の制作では、そんな私の大好きのかけらを見たような気がしました。


描き始め、私は全体のイメージを把握するためにまずは人物の顔周りを塗るのですが、その塗りが今まで見たことないような、でも自分が強く好きだと感じるような塗りができた気がして「これは好きな絵になるかもしれない!」と、冷静さを欠いたままガシガシ描いて完成させたわけです。





顔以外にもこういう筆の跡を残した生々しさ、質感を感じる、グロテスクさとどこかカッコ良さを感じる塗りにしたかったのですが、イマイチ他のモチーフには上手く再現できませんでした。



おそらく顔がうまく塗れたのは、単に顔が描き慣れていて、顔の構造などを知っていたから塗れただけで、他のモチーフは単に描き慣れてないうえに、構造も知らないため、うまく塗れなかったのだと思います。


描き慣れてないのは、これから枚数を重ねつつどうにかするとして、せめて資料を潤沢に使い、モチーフの構造を学び、理解しながら描く必要がありますね。


 

自分の好きのかけらを見つけたら、この自分の好きをさらに広げるためにも、要修行!だということを実感したいい制作でした。


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