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  • 執筆者の写真kanon

さよならアイドル制作記

更新日:2019年11月16日

こんにちは、kanonです。今回もコンテストに向けてのイラスト制作をしました!

今回参加したコンテストは、EIZOというPCの液晶モニターを販売している会社が主催するイラストコンテストです。

インスタグラムでフォローしているイラストレーターさんがコンテストの審査員をするということで、今回のコンテストを知りました。


旅がテーマのイラスト

今回のイラストコンテストのテーマは「旅」。

今回のコンテストも前から知っていたので、前回のイラストを制作する過程でどういう絵にしようかとあれこれ考えていました。


すでに投稿されている作品、前回のイラストコンテストで賞を取った作品をみて、どういう作品を描けばいいのか、傾向を探ります。


このコンテストでは「旅」がテーマということですが、過去の入賞作品や投稿されている作品を見ていると「夏」の旅のイラストが多かったので、「夏旅」を描くというテーマを定めます。


さらに旅という言葉の開放的なイメージから、モチーフを詰めすぎず、どこか一箇所をスコンと抜いた構図にしようと決めていました。スコンと抜いた空に、夏の入道雲が浮かんでいる、そんな景色を想定し、ざっくり構図を練ります。今回はipadではなく、photoshopからのスタートです。photoshopなので、最初から色の調整も簡単にしてしまいます。


以前大学の卒業旅行で行った沖縄、八重山諸島で聞いた「ヤエヤマヤシ郡列」というものを一度描いてみたかったので、ヤエヤマヤシがそびえる沖縄の森を歩いている絵にしてみました。


「憧れとの決別」慰安旅行をテーマに

今回のイラストは中央の女の子(以下ヤシさん)の慰安旅行を描いています。

個性や主張の強く背の高い南国植物は、かつて彼女の憧れていた人の暗喩です。

憧れの人を追って成長し続けてきたヤシさんが、今度は憧れの人を超えて、自分の力で、考えで生きていかなければならない。その痛みと不安を癒すための慰安旅行が今回のテーマです。けれどヤシさんは痛みと不安を持ちながらもどこかで乗り越えたような、覚悟の決まったような爽やかな表情を見せ、ヤシの森をズンズンと、振り返らずに進んでいきます。


アイデアがなかなか出なかったもので、アイデアを出すために聞いていた音楽を聞いて、そういうイメージを決めました。


ちなみに聴いていたのは、桑田佳祐さんの

「壮年ジャンプ https://youtu.be/rmOPfwdJjZ4 」と

「オアシスと果樹園 https://youtu.be/PtpeHZUh8z8 」です。

「さよならアイドル」というタイトルもこの2曲から着想を得たものです。


蒸し暑くも爽やかさのある南国の風景

沖縄の夏といえばめちゃくちゃ蒸し暑い!

ただ焼け付くように暑いだけでなく、湿気を含みまとわりつくような暑さです。

「憧れとの決別、だけどその心のうちは爽やかである」という今回の作品テーマを思えば爽やかさを表現するのがいいのですが、爽やかさの中にもこの森の蒸し暑さがあることを表現しなければなりません。

まず暑いと陽炎に景色が揺れたりします。背景の奥の方をぼかしたり、空の青に溶けるような配色にして、その様子を表現します。青がベースの画面に差し色としてオレンジをヤシさんの肌や、ソテツの花、麦わら帽子などにハードライトやオーバーレイを使って挿していきます。


ヤシさんの肌が暗いとアドバイスを受けて、ヤシさんの肌を少し明るくします。オレンジを入れると、ヤシさんの肌に温度を感じるようになってきました。

一方で背景を描き込むとヤシさんが背景に埋もれてきたので、ヤシさんを浮かび上がらせるために周りに補色の青を入れたり、陰影のコントラストで、ヤシさんを浮かび上がらせます。ヤシさんを逆光で描いているということを意識しているので、ヤシさんを描き込んで浮かび上がらせるよりは、周囲の植物を描き込んで、調整していきます。

ハイビスカスや月桃は制作終盤に、沖縄らしい植物が描きたいと描き足しました。沖縄に行った時に取ってきた写真の中にあった物を参考に描き込みます。


さらに爽やかな風が画面に吹いている感じを描いていきます。ざわざわと植物が擦れる音を想像しながら、ヤシさんの髪、吹っ飛んだ帽子の大きな流れから、画面細部のヤシの木の揺れ具合など、詳細に資料を見て描き進めます。

風を描くことで、画面の空気の流れ、爽やかな空気を表現できます。


画面の右側にオオハシという鳥を描き足します。(あとあと調べてみたら、南国感を出したくてオオハシにしたのですが、オオハシは南国は南国でも、中南米に生息する鳥でした!)

画面の統一感を意識して、風の流れと同じ、画面左から右に向かって飛んでいる様子を描きます。


最後にもう一度photoshopに写して、空気のチリ、キラッと輝く様子を描いたり、細かい書き込みをしていきます。

最初にphotoshopから描き始めていたので、今回は特に大きな色調整をしなかったことが印象的でした。photoshopとprocreate間のやり取りは、作業がグダグダしてくる要因になるのであまり回数を重ねたくないですが、順番を変えるだけでも作業効率が変わってくるのだな〜という気がします。





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